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マクロピールは、サリチル酸マクロゴールを用いたピーリング治療で、従来のグリコール酸ピーリングがお肌に合わなかった方でも安心してお受けいただける肌に優しい治療です。

サリチル酸はBHA（ベータヒドロキシ酸）の一種で、その化合物であるアセチルサリチル酸は鎮痛剤、サリチル酸メチルは湿布薬など様々な医薬品に用いられ、私たちにとって身近な酸です。

サリチル酸はもともと強い酸で、ピーリング剤としても効果が高い反面ピールが深くなりやすいリスクもあり、その使用手順や術後のケアも複雑でした。

肌の柔らかい日本人には不向きとされていたサリチル酸でのピーリングですが、『マクロゴール』を用いたピーリング方法が確立されてから、日本人向けのピーリング治療は多種多様なものになっています。
ケミカルピーリングに用いられるグリコール酸は水溶性ですが、サリチル酸は脂溶性のため、従来のサリチル酸ピーリングでは、サリチル酸をエタノールに溶かして使用していました。
これを安全性の高いマクロゴールに合わせることでそのリスクと手順が大幅に軽減され、【肌に優しいサリチル酸ピーリング】を行うことが可能となったのです。

マクロゴールはポリエチレングリコールとも呼ばれ、医療用としては軟膏や坐剤の基剤として広く用いられています。
分子量が大きい高分子化合物ですので、毛包の中までは入り込むことができても、皮膚の細胞の中までは浸透することができません。
また、サリチル酸との親和性が非常に高く、良くなじみます。
そのため、皮膚表面の角質層（マクロゴールがふれる部分）だけにサリチル酸を作用させることができ、かつ、細胞内部や毛細血管（マクロゴールが入り込めない部分）にはサリチル酸が浸透することを防ぐことができます。

すなわち、角質層だけをしっかりと均一に剥離することができ、一方では副作用を起こすことを防ぐことができる、効果が高くリスクの少ない治療なのです。
この作用により、従来のグリコール酸ピーリングにあったヒリヒリ感や強い刺激、術後の赤みも抑えられています。

マクロピールは小じわや肌のハリの回復にも効果が高いとされ、AHAのピーリングよりも持続期間が長いとされています。
そのため、治療回数・通院回数も少なく済み、ケミカルピーリングでは2週間をめどに、マクロピールでは3週間をめどに繰り返し行うと効果がより高まります。

特ににきび（ざ瘡）や毛穴の汚れ・つまり、脂性肌の改善などに効果的で、毛穴の一つ一つにしっかりと入り込み皮脂のつまりやニキビ菌などを取り除きます。
更に肌のターンオーバー（生まれ変わりのサイクル）を正常に戻し、コラーゲンやエラスチンなど肌のハリを保つ成分を増加させます。

※サリチル酸はマクロゴールとの調合が非常に難しく、インターネットなどのホームケア用品や独自での調合は肌トラブルのもととなります。
当院にも自宅でのピーリングで肌トラブルを起こしてしまった患者様からのご相談も多くいただきますので、必ず皮膚科・美容皮膚科医療機関で治療をお受けください。